Team CRC Japan2019レポート(12)




ヤッキーさんよりチームレポートが届きました。数回に分けてCK25-HTの組み立てガイドを紹介してくれます。必見です


皆さんこんちはTeam CRC Japan総監督?のヤッキーです。

今回は8月のMAPでおこなわれたEPS-J JMストッククラスで優勝した遠藤一樹選手が使用したマシンCRC CK25-HTのキット製作模様をご紹介します(当日のセッティングデータはこちらをクリック)。遠藤選手が急遽レースに出場するとのことで彼のためにキットを製作することになり、その模様を写真に記録しておいたものです

これからCRCをやってみようとお考えの方や組み立てがしっかり出来ないユーザーさんも見受けられますので今回紹介する方法をベースにきっちりさせることにより本来のポテンシャルを100%引き出せるようになりますから参考にしてみて下さい

私なりのノウハウを取り入れたスペシャルバージョンをお届けしますのでじっくり読んで下さいね

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まずキット以外のオプションパーツは写真の3点(CRC3348 / CRC3272 / TCJ-006)と

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[CRC3296] Encoreショック用シャフトエクステンダー
[CRC1274] センターボールシート

セッティングパーツとして

[CRC3412] Encore/VCSスプリング(ブラック)
[HD12-110] HyperDrive 1/12フロント・スプリング(0.45mm)

を使っています。 それと今回は近々発売になる高精度なチタンビスを使いました。このビスはネジの部分はインチサイズ(4-40)でレンチは2ミリHEXレンチ仕様になっており通常の1/16HEXレンチより確実なトルクで締め付けられるのと精度が抜群に良くきっちりと組み立てられます。特にリヤXブレース固定用のビスはしっかり絞められるよう長さに拘りました

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では、リヤセクションから組み立てに入ります。ここではノーマル樹脂のボールシートは使わず

[CRC3272] カーペットナイフ・ジェネレーションX用ピポッドプレート(Gen-X)
[CRC1274] センターボールシート を使いガタのないセンターピポットを作ります。

詳しい手順は以前のレポート(こちらをクリック)に解説してありますので参考にして下さい。

センターボールシートが完成したらシャーシに取り付けるわけですが先にシャーシ側の固定ビスをしっかり固定するために、写真のように薄いシム(0.1mm)を挟んで締め込みます。CK25-HTではメインシャーシ厚が2.5mm→2.0mmと薄くなったため皿ビスのテーパー部分がほんの少しシャーシの上に出てしまい完全に絞め切れない場合がありその対策と緩み止めにもなります

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あと、この薄いナットを強度のあるステンレス製の[kyb-176] 4-40ナット(スモール)に交換することによりナットがバカにならなくてお勧めです。シムの厚さ分リヤロールセンターが0.1mm上がりますがこの程度の違いは私にはわかりませんでした。もし0.1mmの差が感じられる方はシム無しで組んで下さいね

 

次はサイドリンクの加工をします。サイドリンクの上になる部分を写真のようにボディリーマーで1回転だけ面取りします。これをやり過ぎるとサイドリンクが外れやすくなるので注意して下さい。この加工をすることによりサイドリンクの作動量が増えスムーズな動きになります。

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それからサイドリンク用のピボットボールを取り付け、ボトムプレートとセンターボールの間に0.1㎜のシムを挟み組み付けます。

 

そしてサイドリンクをはめ込み、ガタがなくスムーズに動くように調整してから説明書にあるようにシャーシのセンターを手で押さえながら調整してボールシートを完全に固定します。もし、ボトムプレートがカクカク動くようなら、やり直してスムーズに動くように入念に調整して下さい。

 

これが完成したら、バッテリーストッパーとアンテナマウント(ショックマウント)をシャーシに取り付けておきます。アンテナマウントは写真のポジション位置である後ろから3つ前が基本です。それと、センターショックの前側を上げるために、アンテナマウント下に4mm厚のカーボンスペーサを自作して噛ましてます。この部分はアルミスペーサーで良いので、ピロボールが写真の高さになるよう調整しておいて下さい

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キット付属のピロボールはアルミなのでクラッシュで折れたりします。耐久性アップさせる目的で市販のスチールかチタン製の4.3mmピロボールに交換します。

これは裏技?なんですが、アンテナマウント固定ビスをインチ(4-40)ではなく3mmビスで固定するとアンテナマウントの剛性が上がりきっちり固定出来ます。それと同じくピロボールも国産のメーカーで4.3mmボールの3mmネジ仕様が各種あるのでそれを使うとしっかり感が出ます。

ここまでの完成した写真です

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バッテリーポジションは基本後ろでやってみて動きを穏やかにしたい場合は前にしますが後ろでセットアップした方が良いと思います。 さて後はモータマウント、スライダー、Xブレースなど組み上げればリヤセクションは完成となりますがスペシャルな加工をしています

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写真を見て頂ければ分かると思いますがモータープレートとバルグヘッドのリヤアッパープレート取付部分を2mmフライス(低く)してあります(それに伴いアンテナポストも写真のより2mm低くしてあります)

*かなり特殊な内容になりますので、自信がない方やそこまでは無理と思った方はスルーして下さい。あくまでも自己責任でお願いします。【現在CRC社に加工をお願い中ですが発売はまだ未定です

グリップが良くない路面ならノーマルでも十分なので無理して加工する必要はありません。それと、この加工に伴いフリクションチューブの前から見た角度が変わってしまうので写真のように短い首のピロボール[CRC13615] ローハイトHEXボール(レッド)を使いボールサイズに合わせてインナーチューブのエンドボールもENCOREショック用:樹脂パーツに付属している長い方のボールエンドを使います。

*この純正パーツでの変更はクラシュによりフリクションチューブが外れるトラブルも防げますのでお勧めです。

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そしてフリクションチューブを片側だけ装着します。何故1本だけかと説明しますと、モーターコードを低く通した場合にフリクションチューブとコードの干渉を防ぐのが目的なのとパーツ点数を減らし軽量化が目的です。1本で大丈夫?と疑問に思われた方はマネしないで下さいね。

このようにバルクを削ったりコードを低く通したりするのは低重心にするのが目的なのですが低重心にすると何となくコーナーが速くなりそうな気がする、ハイサイドしにくくなりそうなのは皆さんも分かりますよね。勿論それもあるのですが、ラジコンカー(特にDDカー)はコーナーリング中にリヤがスライドして曲がってます。(スロービデオで見ると良く分かる)このスライドがリヤセクションを低重心にすることにより引っ掛かりのないスムーズなスライドになるんです。これにより、コーナーリング中の挙動が安定します。これが一番の狙いなんです

 

実車と違い挙動を目で見て判断しなくてならないラジコンカーはどうしても反応が遅れてしまいます。その遅れを少しでもカバーしてコーナーを安定させるのは大事なことなんですよね。CRCはセンターショックも流行りの大容量でなく小型のショックを使い続けているのもクルマの一番高い所にあるショックを軽くする意味もあるんです

 

そして最後にリジッド仕様のリヤアクスルを組付けますが、以前のレポートで詳しく説明しています(こちらをクリック)のでそちらを参考にしてみて下さい。ベアリング・スパー・ピニオンは信頼のAXON製を使ってます

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以上でリヤセクションの組み立て終了です

 

次回はツイックプレート・センターショック・フロントセクションの組み立てとなります皆さん楽しみにしてて下さい。 なるべく早くお届けできるよう頑張ります!

最後までお読み頂きありがとうございました。

では、またです。


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