Pro Trak Monitorプログラム使用説明書
最終更新日:2006/01/06
【目次】
1.はじめに
2.プログラムのインストール・アンインストール方法
3.Pro Trak充電器の設定
4.プログラム画面の構成
5.基本的な使い方
6.その他機能を使いこなす
7.トラブルシューティング
8.最新情報・要望
9.プログラムの配布・取り扱いについて1.はじめに
Pro Trak MonitorはマイクロソフトWindows95/98/98SE/ME/XPで動作するプログラムアプリケーションです(Windows2000では動作しません)。このプログラムはPro Trak社より発売されているPro Trakバッテリーマネージメントシステム(以下Pro Trak充電器)と共に使用できるよう設計されています。このプログラムはPro Trak充電器がレポートするバッテリーの電圧や温度をグラフィカルに表示したり、CSV形式で保存することができます。本書はPro Trak Monitorの使用方法を説明するものです。【インストール方法】
@最新版のプログラムを入手します
A入手したファイルを解凍します(プログラムはZIP形式で圧縮されています)
B解凍されたPro Trak Monitor.exeを実行します(setupは実行しなくてOKです)【アンインストール方法】
@Pro Trak Monitorのフォルダーを削除します3.Pro Trak充電器の設定
Pro Trak充電器は下記のように設定してください。通常これらの設定は工場出荷時の基本設定になっています。これらの設定はPro Trak充電器のメインメニューから変更できます。SERIAL OUTPUT = CSV Output
SET CSV DATA = Send Pack Volts YES --> Send Fallback YES4.プログラム画面の構成
Pro Trak Monitor.exeを起動すると次のような画面があらわれます。プログラム画面は機能別にいくつかの部分に区切られています。ここではそれぞれの部分について説明します。(最新バージョンでは一部デザインやボタン名が異なる部分があります)
@Start/Stopボタン
Pro Trak充電器とPCを接続し、データを受け取る準備ができたらStartボタンを押します(この時ボタンの表示がStopに変わります)。そして次にPro Trak充電器で充電を開始します。充電が終わったらStopボタンを押します(この時ボタンの表示がStartに変わります)。必ずプログラム側でStartボタンを押してからPro Trak充電器を操作するようにしましょう。ATempチェック
Pro Trak充電器に温度モジュールを接続する場合にはこのチェックをあらかじめONにしてください。このチェックはPro Trak充電器と通信中は変更することができません。BOpen/Saveボタン
以前保存したファイルを開いたり、収集したデータを保存する場合に使用しますCLarge Graphチェック
電圧・温度グラフを最大化する場合にチェックを入れます。グラフを最大化するとグラフ専用メニューが画面上部に表示されますDEventsチェック
Events欄を隠す場合はこのチェックを外します。リザルトデータを一画面で確認したいときに使用しますEConfigボタン
プログラムの動作を定義するメニューを表示します。現在のプログラムはPCのCOMポートだけが変更できますFAboutボタン
プログラムのバージョンなどが表示されますHResultタブ
プログラム起動直後は空欄です。Pro Trak充電器からリザルトデータを受信するとデータが表示されます。複数のリザルトデータを受け取った場合は複数のタブが表示されます。ここに表示されるデータはBで説明したSave ResultボタンでPCに保存することができます。リザルトデータはプロトラックによる放電が終わったときに出力されます。充電時またはICSの放電時にはリザルトデータは表示されません。IEvents欄
プログラムの動作や検出したエラーはすべてここに表示されます。Ver10.56以降のPro Trak充電器を使っている場合にはPro Trak充電器の状態もここに表示されます。JGraph Control欄
電圧・温度の変化をあらわすグラフの表示要素を選択したり縦軸のスケールを変更することができます。データを受信する度にグラフを更新するかまたはある程度のデータを蓄積してからまとめてグラフを更新するか設定することができます。Updateボタンを押すと現在の設定でグラフを再描画することができます。KVoltage欄
Pro Trak充電器から受信した最新の電圧が表示されます。リモート・リードケーブルを使っている場合はバッテリーパック電圧と各セル電圧が同時に表示できます。Aで説明したTempチェックが入っている場合は温度センサー1〜4が検出した温度がここに表示されます。LVoltage Fall Back欄
Pro Trak充電器から受信した最新のFall Back電圧が表示されます。Aで説明したTempチェックが入っている場合はバッテリーのFall Back値がここに表示されます。MVoltage Graph欄
Pro Trak充電器から受信したデータはここにグラフ描画されます。Pro Trak充電器から受信したすべてのデータをグラフにすることもできます。大きな電圧変化があった場合だけデータをグラフにすることもできます。Cで説明したLarge Graphをチェックするとグラフを最大化することができます。5.基本的な使い方
それではプログラムを起動し基本的な使用方法を練習しましょう。次の手順に従ってください。@PCでPro Trak Monitorプログラムを起動します
APro Trak充電器とPCを接続します(接続にはPC接続ケーブルを使用)
B使用するPCのCOMポートが1以外の場合はConfigボタンを押してPro Trak充電器との通信に使用するCOMポートを指定します。
CPro Trak充電器に温度検出モジュール(別売りオプション品)が接続されている場合はTempチェックをONにします。
DStartボタンを押します
EPro Trak充電器でバッテリーを充電、放電、またはサイクル充放電します。Voltage欄、Voltage Fall Back欄、グラフが更新されます。FPro Trak充電器の動作がおわったらプログラムのStopボタンを押します。
GSaveボタンを押して受信したデータを保存します。Ver10.56以前のPro Trak充電器を使っている場合はこれらのボタンを選択することはできません。最新のROMをPro Trak社またはオンラインショップから購入することをお勧めします。
HLarge Graphボタンを押してグラフを最大化してみます。線グラフの場合は、線の太さを変更することができます。Penコンボ・ボックスの値を1 ptsに変更してみます。グラフ線の太さが細くなります。
Large Graphチェックを外してグラフを元の大きさに戻します。
IGraph Control欄でグラフの表示要素を変更してみます。Pack V以外のチェックを外し、次のようにします。
Updateボタンを押してこの設定をグラフ表示に適用します。グラフに表示される要素がPack V(バッテリーパックの電圧)だけになりました。確認したらPack V/Cell1 V/Cell2 V/Cell3 V/Cell4 V/Cell5 V/Cell6 V/Volt Onlyのチェックを入れ、Updateボタンを押します。
JGraph Controlで縦軸スケールを変えてみます。Y1-Maxの値を1.4Vに変え、次にUpdateボタンを押します。
上のようにグラフ縦軸のスケールが変わりました。Y1-Minの値を変えると縦軸の最低値を変えることもできます。
KEventsチェックを外すと一画面でリザルトデータを確認することができます。下の例では20:31:51に受信したリザルトと20:32:08に受信したリザルトがあることがわかります。それぞれのリザルトはタブで切り替えることができます。
L再びStartボタンを押して次のデータをPro Trak充電器から受信する準備をします。「All Data will be deleted」という警告メッセージがでます。「はい」で応答してください。プログラムが現在表示しているリザルトデータとグラフは消去されます。
Mこれで基本操作の練習は終わりです。Stopボタンを押し、次にExitボタンを押してプログラムを終了してください。
@IntervalとPC Spec
Pro Trakから受信したデータをどのくらいの頻度でグラフ化するか指定します。起動時にはManual / Lowに設定されています。この設定ではUpdateボタンを押さないとデータをグラフ化できません。Intervalを16secにすると16秒ごとに更新されたデータがあるかどうかチェックします。もしグラフ化されていないデータがあればグラフが再描画されます。IntervalをAutoにすると新しいデータが受信される度にグラフが再描画されます。PC SpecはLowで使うことをお勧めします。Highに設定するとデータ要素にマウスを重ねると値が表示されます。ただしデータ数が多くなるとアプリケーションが停止するなどのエラーが発生するかもしれません。Aグラフをプリントする
Large Graphにチェックを入れた場合「Print Graph」というボタンが表示されます。Windowsの「通常使うプリンター」を使ってグラフを印刷することができます。
BデータをCSV形式で保存する
受信したデータCSV形式で保存することができます。保存されたデータにはバッテリーパックの番号や日付、時刻が記録されています。エクセルなどの表計算アプリケーションであなた独自のデータ分析をおこなうことができます。
<エクセルで開いた3件のリザルトデータ>
<エクセルで開いた電圧データ>
@Open/Saveボタンが押せません
Pro Trak充電器のバージョンが10.56未満の場合これらのボタンは選択できません。
AEvents欄に「Unexpected Line Received」というエラーが表示されます。
プログラムが予期しないデータを受信した場合に表示されます。様々な原因が考えられますが頻繁に発生する場合は232ケーブルを交換してみましょう。ロースペックPCで処理能力以上のデータを扱った場合もこのエラーが発生することがあります。
この時はSample RateとThresholdを大きな値に設定します。B実行時エラー'8002' Invalid port numberが発生
COMポートの設定が間違っているようです。Pro Trak MonitorプログラムのConfigボタンでCOMポート番号を変更することができます。
C
Pro Trak Monitorのインストール中が「Path or File not found」というエラーで失敗します。
これはwindowsXPのログインユーザ名に全角文字が含まれているときに発生します。これはマイクロソフトのインストールプログラムの制限によるものです。詳しくはこちら。この問題が発生したときは次の方法でインストールをおこないます。
方法1:ダブルバイト文字のログイン名をシングルバイト文字のログイン名に変更する方法
Windows XPのアドミニストレーター権限のログイン名がダブルバイト文字である場合
(例としては漢字などの日本語で個人名や団体名などが使われている場合)
通常のシングルバイト文字である Administrator などに変更していただき再度セットアップを行ってください。
方法2:インストーラを使わないセットアップ方法
適当なフォルダ(例:"C:\Program Files\Pro Trak Monitor" フォルダ等)を準備して Pro Trak Monitor.CAB
をそのフォルダへ展開していただき アプリケーションのショートカットアイコンをスタートメニュー、デスクトップ
スタートアップなどに作成してご利用ください。DインストールはできましたがPro Trakからデータを受信できません。
まずはWindowsに添付されるハイパーターミナルなどの通信アプリケーションでPro Trakからデータを受信できるかどうか確認してください。これで原因がどこにあるのか切り分けることができます。ハイパーターミナルで問題なければ、PCやケーブルに問題がないことになります。Pro Trak MonitorでCOMポート設定をもう一度確認してください。ハイパーターミナルでもデータが受信できなければPCまたはケーブルに問題があると思われます。なお、windows2000ではPro Trak Monitorでデータが受信できない事例が報告されています。
E長時間使用しているとパソコンの動作が遅くなる
この現象はロースペックのPCで発生します。PCのスペックによりますが4回のサイクル充放電をおこなうとPCがフリーズしたとの報告もあります。このようなPCではサイクルの回数を減らしたり、Graph Controlの表示要素を減らしてみてください。例えばPack Vだけにチェックを入れ、あとはチェックを外すことでより長い時間テストに耐えられるようになります。Sample RateとThresholdの値を調整するのも大変有効です。Fリザルトデータを受信するとRun-Time Errorが発生する
放電が終わるとPro Trakからリザルトデータが送信されます。PCにDLLファイルが不足しているとリザルトデータ受信時にRun-Time Errorが発生することがあります。この場合は下記URLからDLLファイルをダウンロードしPCにインストールしてください。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se308404.html
Pro Trak Monitorの最新情報は下記URLで公開されます。要望もこのURLから送ることができます。
http://www.kimihiko-yano.net/Product/Software/ptm/ptm-top.htm
Pro Trak Monitorプログラムの配布は無料である限り自由におこなってもらって構いません。このプログラムを製品として販売することまたは他製品の付属品として配布することを禁止します。