デフボールの規格について

キットに標準付属するなどすっかりおなじみになったボールデフ。使用するボールには鋼球、タングステン、セラミック製があり好みに応じて選択することができます。ベアリング同様、これらのボールにも精度をあらわす規格があります。このページではJISが定めた玉軸受用鋼球の規格を紹介します。JISの規格の詳細はJISのホームページをご覧ください(規格番号はJISB1501 玉軸受用鋼球です)

1) 精度が良いボールとは?
o ロットで製造されたボールの直径などの誤差が少ない(製品誤差が少ない)
o 1ヶのボールを測定したときの真球度が高い
o ボールの表面粗さが少ないもの

これらはどのように測定するのでしょうか?JISによると・・・

o 平均直径、及び直径不同
 鋼球1個を平面とこれに垂直な測定子との間に置き、方向を変えて測定する。 平均直径は、その最大値と最小値との算術平均置として求め、直径不同は、その最大値と最小値との差として求める。 この場合測定圧力は、3N(360gf)以下とする。


o 真球度
 鋼球1個を真円度測定器で互いに90度をなす2又は3赤道表面の輪郭を測定し、それぞれの最小外接円から鋼球表面までの半径方向の距離の最大の値として求める。
 また、鋼球1個を90度及び120度のV溝とこれに垂直な測定子との間に置き、方向を変えて測定したときの測定子の動きの最大の値を2で除した値を真球度としてもよい。


o 表面粗さ
 原則として、JIS B 066651(触針式表面粗さ測定器)に規定する測定器を用いて鋼球の赤道を測定し、中心線平均粗さとして求める。

単一ボールで測定
ロット内のボールを測定
単一ボールで測定
直径不同
平均直径
ロットの直径の相互差
ロットの平均直径
真球度
dl - ds
(dl + ds ) / 2
Dl - Ds
(Dl + Ds ) / 2
rc - rs

 

2)等級
ボールの精度は等級で区別されます。等級は寸法、形状の精度、表面粗さ、及び区分け精度を組み合わせたもので数字が小さいほど精度が高いということにまります。

等級(G)
呼び適用範囲
直径不同
真球度
表面粗さ
ロットの直径
相誤差
3
0.3〜12
0.08
0.08
0.012
0.13
5
0.3〜12
0.13
0.13
0.02
0.25
10
0.3〜25
0.25
0.25
0.025
0.5
16
0.3〜25
0.4
0.4
0.035
0.8
20
0.3〜38
0.5
0.5
0.04
1
28
0.3〜38
0.7
0.7
0.05
1.4
40
0.3〜50
1
1
0.08
2
60
0.3〜65
1.5
1.5
0.095
3
100
0.3〜65
2.5
2.5
0.125
5
200
0.3〜65
5
5
0.2
10


単位μm

ラジコン用として販売されいるボールのほとんどはG5またはG10級グレードのようです(個人調べ)。kimihiko-yano.netで販売するボールはすべて最高のG3級グレードです。