PCLINKの紹介

僕がサーキットで愛用しているpro Lap Count System(LCS)リンクソフトを紹介します。これから購入を考えている人の参考になればいいなぁと思っています。

LCSリンクソフトはORION JAPANから発売されているMS windows用ソフトウェアです。LCSと接続する232ケーブルも同梱されています。ORION JAPANから発売されているLCSとこのソフトウェアがインストールされたパソコンを接続することでLCSに保存されたLAP記録をパソコンに転送することができます(僕は以前からALEXの測るんじゃーを使っていますが、測るんじゃーでも問題なく使えています。ただし測るんじゃー側のソフトウェアをVer4.1以降にアップグレードする必要があるようです)。

LSC本体は1回分の走行LAPしか保存できませんが、このソフトウェアとパソコンをサーキットに持ち込めば「今日のベストLAP」も永遠に保存して自宅でニヤニヤすることもできます。

LSCリンクソフトウェアはLAPを転送・保存するだけでなく、LAPの解析もしてくれます。またセッティングデータも併せて保存することができます。


まずソフトウェアのインストールから。

CDROMからLCSリンクソフトをインストールします。手順はいたって簡単でした。パソコンとの接続は232ケーブル(同梱)でおこないます。このソフトウェアはサーキットにパソコンを持ち込んで使用するのが前提だと思うのでインターフェースが232なのはちょっと納得できません。次バージョンはUSBインターフェースで作ってほしいな。


インストールが終了したらこのアイコンをダブルクリックします。すると以下の画面が表示されます。LCSリンクソフトのすべての操作はこの画面からおこなえます。一般的なwindowsのファイルメニューとLAP、Graph、Settingという3つのタブ、それと「転送開始」「転送終了」ボタンで構成されています。

 

ソフトウェア起動直後はこのようにLAP欄が空欄になっています。一画面で1〜22ラップの記録が表示されます、それ以降のラップはスクロールバーを使って表示します(windowsの最大化を使っても22ラップ以上はスクロールしないと見れません。。。)


それでは各ファイルメニューをみていきましょう。左側の「ファイル(R)」を選ぶとこのようになります。

各メニューの動作は以下のとおり。

新規作成:現在開いているLAPを消して空のLAPを表示します。ちょうどソフトウェアを起動した時点の状態になります

開く:パソコンに保存されたLAPファイル(拡張子LAP)を開きます。

保存:LCSから転送されたLAP記録をパソコンに保存します。ファイル名は自分で指定します。僕は次のような命名規則でファイルを作ることにしています。 20020310yatabe-kimihiko1.lap (=2002年3月10日谷田部でのきみひこ1ラップ目。ちょっと長い?)

CSV保存:拡張子LAPファイルではなく、拡張子CSV(Comma Separated Value)のファイルでLAP記録を保存します。このファイルはエクセルなどの表計算ソフトでそのまま開くことができるのでLAP記録を独自のグラフで作ることも可能。

印刷:LAP記録、LAP分析データ、LAPグラフ、セッティングデータが印刷されます。印刷イメージはこちら(PDFファイル)

終了:LCSリンクソフトを終了します。保存してないLAPデータは確認なしに破棄されるので注意(泣)


「通信(C)」メニューはこのようになっています

転送開始:LCS本体からLAP記録を転送します。あらかじめLCS本体とケーブルで接続し、LCS本体のPC LINKメニューを選択してENTERボタンを押しておく必要があります。転送開始は画面右上の「転送開始」ボタンでも代用できます。

転送終了:LCS本体のPC LINKメニューでENDの表示があらわれたらこのメニューを選択します。転送されたLAP記録がパソコンに表示されます。この時点ではパソコンに保存されていないのでただちにファイル-->保存することをお勧め。転送終了は画面右上の「転送終了」ボタンでも代用できます。


「ツール(T)」メニューはこのようになっています。

環境設定:LCS本体と繋ぐ232ポートのCOM番号を指定できます。またLAPの表示形式(秒または分)を選択できます。グラフで過去のLAP記録と指定するときの基準LAPファイルを指定することもできます。

ユーザアイテム:Settingタブで表示されるデータをあらかじめ登録することができます。たとえばドライバー名にあらかじめ「きみひこ」と「こうぐち」を登録しておけば、プルダウンメニューからドライバー名を選択することができます。


「ヘルプ(H)」はこのようになっています。

ヘルプ:簡単なヘルプがここで表示されます。僕の解説の方が親切かな?

バージョン情報:LCSリンクソフトのバージョン番号を表示できます。現在はVer1.4が最新のようです。


それではLCS本体から転送・保存したLAP記録を開いてみましょう。ファイルメニュー --> 開くを選択すると次のダイアログが表示されます。

ここでパソコンに保存したLAPファイルを指定します。標準ではwindowsのマイドキュメント下のLAPファイルが選択されますので、異なるフォルダにLAPを保存した場合はそのフォルダを指定する必要があります(上の例ではマイドキュメントではなくLAPというフォルダを指定しています)。前回LAPファイルを開いたフォルダを記録してくれれば便利なんだけどなぁ

希望のファイル名を入力したら「開く」ボタンを押します


するとLAP記録がこのように表示されます。

それでは各データを簡単に紹介しましょう。ちなみにこれは1/12で谷田部を走行したときに記録したものです。


画面の左側には1〜最終LAPの記録と経過時間が表示されます。

「周」列は何LAP目かを意味します。「C」列のBはベストラップ、Xはクラッシュタイム(ベストラップより1秒以上遅いLAPはクラッシュした周と分析されます、この1秒は0.5秒単位で変更することもできます)、2や3はセカンドベスト・サードベストです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


画面の右にはベスト・セカンド・サードラップが表示されます。「平均」は全LAPの平均となります。「C平均」はクラッシュタイムを除外した平均です(あのクラッシュさえなければ〜 と自分を慰めるときに使えますね ^^;;)

 

 

 


「レース時間」ではレース周回時間を指定を1分単位で指定できます。「クラッシュタイム」ではベストラップより何秒遅れたラップをクラッシュ扱いとするか定義できます。この値を変えるとLAP記録が再分析されます(これは便利!)

 

 

 


レースモードではスタッガーとレース方式を選択できます。レースモードでは始めの一周目のラップが分析から除外されます(ゼロスタートだから)。スタッガーでは一周目のラップから分析されます。

 

 


GOAL予想タイムはそれぞれ「ベストラップで全LAPを周回した場合」、「平均ラップで全LAPを周回した場合」、「クラッシュしたLAPを除外した平均で全LAPを周回した場合」の各データとなります。まさに夢の機能。「もしあのクラッシュがなければ。。。」を実現してます(次はこのラップ目指して頑張ろう!ということですね)。

 

 


次に「Graph」タブを選択してみましょう。周回LAPがグラフで表示されます。

縦軸はラップタイムで横軸は周回数となります。客観的に各ラップがまとまっているのか一目で判断できます(これは便利!)上のグラフでは18周くらいからラップが落ち出しています(バッテリがたれたのかな?それとも人間が?)


グラフの尺度をここで変えることができます。左の例ではMin〜Max が2秒になっているので、ベストラップを中心としてだいたい2秒の範囲でラップが表示されます

 

下のグラフはこれを5秒に設定したときの表示です。

ぱっと見ると、ラップが平均しているように見えます(笑)


グラフ表示で面白いのがこの比較表示です。今表示されているLAPと他のLAPを比較することでできます。

 

 

比較するとこんな感じです。赤色が今回のLAPで青(色変更可)は以前のLAPです。以前のラップはツール --> 環境設定であらかじめ設定しておく必要があります(ちょっと不便かな)。


「Setting」タブでは以下のセット情報をLAPと共に保存できます。プルダウンメニュー(▼の部分)から入力を選択することもできます。


これは「ドライバー」を選択しているところです。


上のようにあらかじめ入力をおこなう場合はツール --> ユーザアイテムで設定します。

僕のパソコンではボタンが文字化けしています(上から削除、保存、キャンセルです)。


LAPタイプの表示形式を選択することができます。秒スタイルの場合は。。

 

 

こんな感じで表示されます。

 

 

 

一方、分秒スタイルの場合は。。

 

 

こんな感じで表示されます。