自作バッテリーヒータとプロトラックの接続

充電前のバッテリーを暖めて高い放電特性を得るという充電方法を研究するため、バッテリーヒータを自作してみました。今回はそのヒータの紹介とプロトラックのCell Warming機能をレポートします。 2005年02月追記:ALEXよりこのヒーターの販売が決まりました。

こちらが自作したバッテリーヒータ。3Wの抵抗を並べた単純な構成。部品代およそ1000円。

実はこの形に行き着く前にフィルムヒータを使ったものを試作しました。しかしバッテリーとの接触面積が少ないせいか暖まるのに時間がかかってしまい断念しました。

資金に余裕があればRiemon Speed Works製の「充電スタンド」を利用してもいいかもしれません。

抵抗は図のように直列に接続しています。全体で20オーム位にすればいい感じで発熱してくれます。

非常に単純な構造です。二階層にしてショートを防止。

抵抗は基盤に密着させるより少し浮かして取り付けました。

6セルバッテリーを置いたところ。このフィット感は病みつきになります ^^

余裕をもって抵抗を取り付けておけば左右にずらすことができるのですこし位大きなセルでも大丈夫。

GP3300/SANYO3600はまったく問題なく装着できました

プロトラックと接続するためにヨーロピアンコネクターを装備
もちろん12V電源直結しても使用できます。

プロトラック純正の温度検出モジュールとの比較。最新のソフトウェアVer10.77ではこのモジュールを使ってCell Warmingという機能が使えます。

Cell Warmingは設定温度までバッテリーが暖める機能です。特に冬場の温度管理に重宝しそうです。

それではCell Warmingの前準備をおこないます。まずはヒーターの上にバッテリーを置き、さらにその上に温度検出モジュールを置きます。

温度検出モジュールをプロトラック本体右側のDINコネクターに接続します。

次に充電ケーブルをヒーターに接続します。

ヒーターの代わりに市販のタイヤウォーマーを使うこともできます。温度検出モジュールが発熱してしまうと正しくバッテリーの温度を測定することができなくなるのでタイヤウォーマーを使うときは温度検出モジュールに巻いてしまわないように注意しましょう。

そしてプロトラックのCell Warming機能をスタートさせます。写真はバッテリーを暖めているときの画面表示です。表示は左上から


電源電圧
ヒータへの供給電圧
現在の温度
ヒータへ通電した合計時間
ヒータへの電流
設定温度

となっています。この例では設定温度が25度なのでバッテリーが26度を超えるとヒータへの通電が止まります。そして25度に下がると再びヒータへ通電されます。

最後に自作ヒータでバッテリーがどのように暖められるのか記録をとってみました。20〜25度までなら10分程度で準備できそうです。