追い充電(Repeak)の時間が放電特性に与える影響
追い充電(Repeak)をおこなう時間によって、放電中の電圧カーブにどのような違いが生じるのか調べてみました。
使用したセル: GP3700 ノンマッチド ザップ済み バラセルを4ヶ
次の手順で実験をおこないました(室温は21〜23度でした)
@単セル放電器でそれぞれのセルを放電する
A単セル充電をおこなう(6.0A)
B1時間15分放置する(温まったセルが室温まで下がるのを待つ)
C追い充電をおこなう。ただし追い充電の時間を各セルごとに変える。
(1分、2分、3分、4分)
D追い充電したセルの温度を測定し、放電(20A)データ取得
E1日インターバルをおき、@〜Dを繰り返す。ただしCの組み合わせは変える
これはセル6の放電電圧をグラフ化したものです。 赤:1分追い充電(25度) 追い充電の時間が長いものは当然セルの温度も上がっています。そのせいか追い充電を長くおこなったほうが電圧・時間ともに良い結果がでました。 |
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これはセル1の放電電圧をグラフ化したものです。 黒:1分追い充電(27度) やはりセル6と同じような傾向ができました。 *ただし緑のラインはなぜか電圧が低くなっています。おそらくこれは実験に使用している単セルホルダーの接触不良に起因しているのでしょう。以前の実験でわかったようにコネクター部の接触が電圧降下に与える影響が大きいようです。単セルホルダーにセルを押し込み、セルを少し回転させることで安定した接触が得られることがあとでわかりました。同じような実験を行う人は参考に。 |
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それでは追い充電をピークが出るまでおこなったらどうなるか?前回の実験(リピークの効果)で得られたデータと重ねて比較してみます。
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セル6のグラフです 赤:1分追い充電(25度) 最後まで追い充電した時の時間はおよそ5分30秒でした。放電初期の電圧が高くなっています。 |
今回の実験でわかったこと「室温まで下がったセルの場合、追い充電をおこなうことで電圧・放電時間ともに良い傾向となる」