追い充電による温度上昇

前回の実験ではリピーク終了時の温度を改善することで放電特性を向上できそうな結果を得られました。そこで今回は追い充電(Repeak)の電流でセル温度にどのような変化があるのか調べてみました。

使用したセル: GP3700 ノンマッチド ザップ済み バラセルを4ヶ

次の手順で実験をおこないました(室温は21〜23度でした)


@単セル放電器でそれぞれのセルを放電する

A単セル充電をおこなう(6.0A)。充電終了時の温度を測定する

B1時間15分放置する(温まったセルが室温まで下がるのを待つ)

C追い充電をおこなう。このとき電流を次のように変える。
  セル1は2A、セル2は4A、セル3は6A、セル6は7A
  ピークが出るまでおこなう

D充電直後の温度を測定し記録

E1日インターバルをおき、@〜Dを繰り返す。ただしCの組み合わせは変える

これはリピーク終了までの時間をグラフにしたものです。

2A:平均926秒
4A:平均432秒
6A:平均322秒
7A:平均318秒

そしてこれがリピーク終了時の温度を比べたグラフです。参考として一回目の充電終了時の温度も入れています。リピーク電流を上げるにしたがって充電終了時温度も上がっています。

7Aでリピークしたときの終了温度はおよそ55度近辺でした。一方一回目の充電終了時の温度は59度程でした。両者にはおよそ5度程度の差があります。

リピーク電流を上げたり、リピーク終了のタイミングを遅らせることでさらに温度を上げることができそうですが次回はリピーク前にセルを加熱する方法を試してみようと思います。