加熱したセルのリピーク
これまでの実験より充電直後〜10分以内に放電すると高い平均電圧を得られることがわかりました。一方1時間以上放置してリピークをおこなった場合は放電時間が若干延びるものの平均電圧が低くなるという結果を得ました。1回目の充電直後には温度が50度中盤〜後半になりますが一度温度が下がったセルにリピーク充電をおこなった場合セルの温度は50度ほどにしか上がりませんでした。この温度差が放電特性に影響を与えていそうです。
今回はリピーク前にセルを加熱し、その後リピーク充電をおこない放電データを収集してみました。
使用したセル: GP3700 ノンマッチド ザップ済み バラセルを3ヶ
次の手順で実験をおこないました(室温は23〜25度でした)
@単セル放電器でそれぞれのセルを放電する
A単セル充電をおこなう(6.0A)。充電終了時の温度を測定する
B1セルだけ充電完了から5分後に放電データを取得
C残りの2セルは1時間15分放置する(温まったセルが室温まで下がるのを待つ)
DProTrakのCell Warmingを使って1つのセルを40度、もう1つのセルを50度まで加熱する
E加熱したセルをリピーク充電する(完了時の温度記録)
F5分後に放電データを取得
G1日インターバルをおいて、@〜Fを繰り返す。ただしB、Cの組み合わせは変える
*実際のレースで充電直後走行することはまずあり得ないので今回から放電を開始するまで5分の待機時間を設けました。
これはセル1のデータをまとめたものです。( )内は放電直前のセル温度です 黒:充電5分後に放電(54.8度) 放電時間はほぼ同じですがやはり前回の実験結果と同じように充電直後に放電した方が電圧が高い事がわかります。 |
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これはセル2のデータをまとめたものです。( )内は放電直前のセル温度です 緑:充電5分後に放電(55.9度) セル1ほどではありませんがやはり充電直後に放電した方が電圧が高い事がわかります。 |
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これはセル3のデータをまとめたものです。( )内は放電直前のセル温度です 赤:充電5分後に放電(56度) やはり充電直後に放電した方が電圧が高い事がわかります。 |
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充電直後に放電をおこなった方が平均電圧が高くなるという結果を得ました。理由はわかりませんが放電直前の温度よりも、充電後なるべく早く放電することに留意したほうが良いようです。ただこの場合、しっかりと時間管理をおこなわないと最適なタイミングで出走・・というのは難しそうです。やはり早めに充電を済ませ、出走前にリピークで・・というのが忙しいレースではベストな気がします。しつこいようですがもう少しリピークの実験を続けようと思います 次回はプロトラックのPush Chargeを使った実験をレポートします
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