ターボマッチャーの紹介(1)
いわゆるマッチドバッテリを作るのが目的では無く、「当り」と「ハズレ」セルってどのくらいあるのか調べてみたくてターボマッチャーを購入しました。購入にあたってインターネットで情報を調べてみたのですが意外とこれが少なくてとても困りました(っで結局見切り発車で買っちゃったんです僕の場合^^;;)。これからターボマッチャーを購入する人のためにターボマッチャーでできることなどをまとめておこうと思います。
これがターボマッチャー4/35。最近ボディー前面のデザインがカーボン調に変わったそうです。4セルを最大35Aで放電できるから4/35なんでしょう。入力電源はDC13.8V/5A以上のものが指定されています。カワダ模型経由で販売されているものには英日取扱説明書が付属しています。 | |
本体上面にはセルスロットが4つ付いています。左から1、2、3、4と番号が決められています。3300セルはピッタリという感じですこし不安です。充電・放電は4セル同時におこなわれますが、全てのスロットにセルを入れなくても充放電はできます。 | |
本体側面にはパラレルポートが実装されています。プリンタと直接接続することで測定データを印刷することができます。専用のラベルにデータを印刷することもできます。後で紹介するパラレル・シリアルコンバータを使うことでPCに接続することもできます。 | |
操作部。値段の割にものすごく単純な構成です^^;;。PRINTボタンはその名のとおりデータを印刷するときに使います。4つの矢印ボタンは各メニューのカーソル移動や値の変更に使います、↑ボタンは充電または放電を停止するOFF機能も持っています。灰色のボタンは上からCYCLE、REPK DISCHRG、DISCHRGとなっていて充電・放電を開始する時に使います。 | |
上で紹介した各モードは次のようになっています。充電電流や放電電流などはあらかじめ設定した値に基づきます。 CYCLE:充電-->約2分間のDELAY-->再充電(RE-PEAK)-->放電-->終了 全てのデータを収集するためにはCYCLEモードでデータを収集する必要があります。個人的にはCYCLEモードのDELAYが可変できないのが残念です。CYCLEモードでデータをとるとセルはかなり発熱するので室温には注意する必要がありそうです。 |
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バックライト液晶部。ここで各設定値を確認したりすことができます。この写真は各スロットの状態を表示したところです。OFFはスロットのセルがセットされていないことを意味します。 |
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充電電流や放電電流の設定は3セットまで保存できます。僕の場合には慣らし充放電用を1と2に、データ収集用を3番に保存しています。 | |
設定値を変更した場合はこの画面でCYCLEボタンを押して保存します。それでは設定メニューを1つずつ見ていきましょう。 | |
CELL Typeを指定します。ここではNi-Cd(ニッカド)またはNi-MH(ニッケル水素)が指定できます。 | |
放電終了時にブザーを鳴らすかどうか指定します。ブザーは手動で停止しない限りいつまでも鳴りつづけます^^;; | |
放電データをこの画面で確認することができます。これはスロット1のデータを表示したところです。ここで放電電力(MWHR)、放電容量(MAHR)、IRR(相対内部抵抗)が確認できます。IRRに関してはこの他にIRA(実内部抵抗)を表示することができます。もちろんこれらのデータを印刷することもできます。次の充電を開始するとこれらのデータは上書きされます。 | |
ここでPCにデータを転送する際のデータパケットのタイプ(バージョン)を指定することができます。別売りのターボラベルを使わない限り使用することはないでしょう。 | |
この画面で印刷モードを指定することができます。 | |
印刷モードには以下の4つがあります。
GRAPH MANUAL PRINT:PRINTボタンを押すと各種データと放電グラフを印刷 GRAPH PRINTモードの例: LABEL PRINTモードの例: COMPUTER DATA DOWNLOADモードの例(データパケットタイプ1.6の場合): 全てのデータはGRAPH PRINTモードで取り出すことができます。COMPUTER DATA DOWNLOADは別売りのターボラベルを使用する場合に使います。ターボラベルはLABEL PRINTモード以外のラベルを作る場合に使うもので、CE社のホームページからデモ版をダウンロードできます(TRINITYのマッチドバッテリに添付されるラベルはこれを使っているのかもしれません) |
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マッチドバッテリの名前をつけることができます。この名前はLABEL PRINTモードで印刷されます。 | |
放電終了時間を指定することができます。標準では規定放電電圧まで放電がおこなわれますが、ここで指定した秒数で放電を停止させることもできます。480とセットすれば8分で放電を終了させ、そこまでの放電平均電圧などを収集することができます。 | |
ターボフレックス充電の有無とレベルを指定することができます。ニッケル水素バッテリではOFFにするよう説明書に明記されています。 | |
充電ピーク後、ここで指定した電圧降下が検出されると充電が終了します。10mV〜90mV(10mV刻み)で設定できます。10mV以下にセットできないのが悲しい。 | |
セル当りの放電停止電圧を指定します。ニッカドの場合は最小0.2Vまで、ニッケル水素の場合は最小0.85Vまで設定することができます。 | |
放電電流を設定します。15〜35Aまで0.1A刻みで指定することができます。3300バッテリを15Aで放電した場合はグラフが正常に保存されません(最大630秒までしか保存できないようです>バッファが足りない) | |
充電電流を指定します。2〜7Aまで0.1A刻みで設定できます。 | |
この画面で電源状態などを確認できます。供給されている電圧、充電中の電流値が確認できます。 | |
購入前に是非知りたかった事の1つにキャリブレーション(校正)機能がありました。こういった類の測定器には必須となるキャリブレーションができるのかどうしても知りたかったのですが、インターネットでは見つけることができませんでした。ちなみにキャリブレーションとは基準となる電圧を各スロットで正確に検出できるように調整することです。各スロットのロス(抵抗)はそれぞれ異なるので、それをソフト的に矯正する必要があります。しかーし説明書を見る限りはキャリブレーション機能は持っていないようです(大ショック)。。 キャリブレーションできないということは、同じバッテリを測定しても各スロット毎にデータが違ってくるということでこれじゃ測定器とは言えないです〜^^;; と、落ち込んでいたのですが試行錯誤の末、キャリブレーションの画面を発見しました(↓) |
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特定の操作をすることで現れるキャリブレーション画面。この先は怖くて進んでいません。。もちろん保証範囲外なんでしょうね。。 |
次回はターボマッチャーとPCを接続した活用術(?)を紹介したいと思います。