チームレポート2025(10)

おそらく世界ではMRWでしか実施していない1/28スケール+スポンジタイヤカテゴリーの動向やセット情報についてMRW常連「ヤマダ兄」がまとめてくれました。トゥエルブの弟分みたいなシャーシはトゥエルブユーザーの琴線に触れること間違いなしです
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pan stock チームレポート(前編)です。
山田兄と申します。2023年頃から GL Racing (mini-zと同じサイズの1/28スケール、2セルLi-po, スポンジタイヤ、ポリカボディ) のマシンで遊んでいます。今年(2025年)からPan Stockとしてこの1/28スケールのパンカーで定例レースが始まりましたので、定番のマシンやセットアップを紹介したいと思います。
最新レースの記事:https://kimihiko-yano.jp/blog/archives/46526
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その前に少し1/28 ラジコンを取り巻く状況を説明しておきたいと思います。
日本では1/28スケールのラジコンはmini-zが大きなシェアを占めており、リポバッテリーを使う競技向けミニRCはまだ一般的に普及していません。ところが世界的には様々なメーカーが入り乱れて世界戦(PNWC 2005〜) が行われるなど大変盛んなカテゴリーです。アメリカ、ヨーロッパ、東南アジアと地域的にも幅広いですね。日本だけガラパゴスな感じです。
そこではmini-zと同じウレタン路面、ラバータイヤが使われておりハイエンドなmini-zといった表現が近いかもしれません。3rd party製のパーツを組み合わせたり、各送信機メーカー向けのレシーバーが自由に使える(futaba, sanwa, KO, noble)という点も1/10や1/12スケールの環境に近いです。カテゴリーも色々と分かれており、プラボディを使ったGT stock, 4WDツーリングカー、無制限でポリカのパンカーボディを使うmodifyなど。スピードレンジも様々です。
しかし路面がmini-zと同じウレタンパネルに、タイヤもラバータイヤ(これは京商mini-z製だけではなくもっと性能の高いものが発売されています)に統一されている点が1/10や1/12の競技ラジコンとは異なっています。
溝の口レースウェイ(以下MRW)ではこの国際標準環境とは違い、カーペット路面でスポンジタイヤを用いて走行させるのが流行っています。カーペットやタイヤは1/12レーシングで使われているものと全く同じ素材です。
ワールド環境を日本にも進んで導入して一流のドライバー育成を目指す・・・というkimihiko-yanoブランドの方向性とは少し違いますが、1/12レーシングのミニチュア版といった趣でとても遊びがいのあるカテゴリーです。mini-zとは全く別物のレーシングな動き、強力なグリップと低重心を活かして爽快なコーナーリングスピードを味わえます。
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前置きが長くなりましたが、以下MRWで遊ぶのに快適なマシンを紹介したいと思います。
カテゴリーはスピード別にざっくり3つに分けられます。
PanStock →今回紹介。3500kvモーター+ESC設定でスピードを落とします。扱いやすくバトルが楽しめます。ルール
Stock →3500kvモーターをノンブーストで使います。以前はみんなこのスピードで遊んでいましたが、レース・混走するには早すぎます。中級以上向け。
Mod →ブースト、4500kvモーターなど無制限ですが本当に早すぎるので走らせている人は数名です。
次にシャーシ選びです。
MRWで輸入販売されている主な2WDマシン
GL Racing社
o GLR(2018)
o GLR-GT(2021) *ダンパー構造が複雑でセッティングが難しい
o GLR-GTR(2023) *モーターマウントがLMのため14mm(ベリーワイド)タイヤに向かない
o LMP2(2024) *ホイールベース102mm、今後98mmバージョン発売予定で期待大
RTRC社
o RTAv2(2022)
Xbility RC社
o Xbility One(2025) *重量が重いためmodifyカテゴリー向け
新しい車のほうが良さそうに見えますが、走らせるカテゴリーや、いずれも世界的なラバータイヤ環境を基準に設計されているので、スポンジタイヤで走らせようと思うと向き不向きがあります。このレポートではMRWでのPan Stockレースで主流のマシンを紹介したいので、その点ご了承ください。
まず使用するタイヤですが、グリップ確保のためmini-zより幅広のものを使います。直径は同じ20mmです。
フロント 11mm(ワイド)
リヤ 14mm(ベリーワイド)
ラバータイヤ向けのホイールは販売されていますが、完成品のスポンジタイヤがありません。市販のシートタイヤや、1/12向けドーナツタイヤから自作する必要があります。(これは後編で紹介したいと思います)
上記のホイールの取り付けに向いたシャーシとして、
・GLR
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLR-LM-KSET
・RTRC RTAv2
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=RT044
の2つがあります。MRWのレースでもこの2台のどちらかを使っている方が多いです。
GLR は2018年リリースの古いマシンですが、ノウハウの蓄積、熟成が進んでおり未だに第一線で戦えます。部品の供給も良く、比較的安価なためミニRCを始める人に安心しておすすめできます。プラスチック部品が多いため、精度には多少の粗があり組み立てには多少のコツを掴むことが必要です。
RTAv2 は世界選手権の常勝者であるThomas Robin氏の個人ブランドであり、チャンピオンマシンの市販版といった趣で展開されています。GL Racingと比較すると部品精度が非常に高く、誰が組んでも同じように組み上がるような工夫がなされています。タッピングネジはなく、多くの部品はアルミのCNC加工品です。円高ということもあり価格が高めで、かつ個人ブランドなのでパーツの供給がやや不安定です。一部手に入らないパーツがあります。
どちらもよく走る車なので好きな方を選んで良いと思いますが、変えられない大きな違いとしてシャーシの素材があります。
GLR…キット標準は超軽量なカーボンシャーシ(7g)。オプションで真鍮(30g)、真鍮とカーボンのハイブリッド(20g)が選べる。
RTAv2…肉抜きアルミシャーシ。単純比較はできないが重量はGLRのハイブリッド(20g)相当。
ここで特筆すべきはGL Racingの標準装備となっているカーボンシャーシが最近トレンドのアルミ、スチール系に比べて比べ物にならないほど軽いという点です。運転は難しくなりますがとにかく軽いので運動性能が高いです。パワーを絞っているStockクラスでは有利かもしれません。
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マシンを決めたらメカを積みましょう。もしPan Stockに参戦するなら定番があるので紹介しておきます。下のものを買っておけばまず問題ないです。(今までのウィナーマシンは全てこの構成です)
モーター
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GMM-002-SD3500KV
サーボ
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=A06CLS-V2-P
ESC (GL Racingのキットに同梱されている場合が多いです)
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLR-S018
受信機
プロポによる互換性や最新版が色々と変わるのでMRWのお店で聞くか、kimihiko-yano.jpに問い合わせてみてください。まだ環境が安定していない部分ですが非常に高性能です。
バッテリー(レース指定)
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=ky380
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レギュレーションでギヤ比指定になっているこちらも:
スパーギヤ 52T
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLR-007-52
ピニオンギヤ 9T
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLR-008-9T
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セッティング例:
GLR いくつかおすすめのオプションがあります。
・専用サーボセイバー
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLR-017
ストックの速度でサーボが壊れることは少ないですが、やはりハードヒットすると壊してしまう可能性があるので特に初心者は付けておいたほうが無難です。
・ポリカボディ用バンパー、アッパーブレース
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLA-035https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLR-016
シャーシキットに入っていないので、ボディ取り付けに必要です。
・メタルサイドダンパーピストン
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLR-18-6174
サイドダンパーの動きを良くします。必須パーツかもしれません。サイドスプリングはmini-zのショート紫があれば大抵ベストチョイスになります。
・フロントスプリングセット
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLR-003-S
フロントスプリングは好みがあるので、標準に違和感があれば変えてみるのをおすすめします。
・フロントアッパーブレース
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLR-009
標準のアッパーブレースは4点止めでアルミポストを2本立てる必要があります。フロントエンドの軽量化、構造シンプル化ができます。
車高: 前後1.8mm程度
サイドダンパーオイル: 季節や路面によりますが10kを基本に。
グリップ剤: サーキット指定のものをリヤ全塗り、フロントは無しでスタートして好みで追加
フロントのリバウンド無し、リヤほんの少し
RTAv2
標準セットがしっかりできており、あまりオプションは必要ありません。ただしmini-zのプラボディを取り付ける設計になっているため、ポリカボディを乗せる部分は改造する必要があります。
・専用サーボセイバー
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=RT103
ストックの速度でサーボが壊れることは少ないですが、やはりハードヒットすると壊してしまう可能性があるので特に初心者は付けておいたほうが無難です。
・ポリカボディ用バンパー、アッパーブレース
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=GLA-035
フロントはGLRの部品を使えます。リヤのボディポストは何かしら自作して取り付ける必要があります(MRWでご相談ください・・・)
・フロントスプリング
https://www.kimihiko-yano.jp/Product/shopping_cart/goodsprev.cgi?gno=RT068-V12
キットスプリングにテンションをかけても良いですが、標準は少し柔らかすぎるので黄色、緑あたりを選ぶと良いと思います。
・フロントアームのダウンストップの部品ですがメーカー品切れで手に入りません。MRWに来ていただければ対策パーツを紹介できます。
・ロールストッパー
サイドスプリングの中にイモネジを取り付けてロールの量を規制できます。キットに入っていますが忘れがちです。取り付けないと動き過ぎてしまうので、1.5mm程度の量で止めたほうが無駄な動きが無くなります。ネジロック材で固定するのをおすすめします。
車高: 前後1.8mm程度
フリクションダンパーオイル:京商のギヤデフグリス5000番。
グリップ材: サーキット指定のものをリヤ全塗り、フロントは無しでスタートして好みで追加
フロントのリバウンド無し、リヤほんの少し
後編ではタイヤの作り方や詳細なセッティングポイントについてお伝えしようと思います。
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