放電直前の温度が放電特性に与える影響
放電を開始する際の温度を変えると放電特性にどのような影響があるのか調べてみました。
使用したセル: GP3700 ノンマッチド ザップ済み バラセルを4ヶ
次の手順で実験をおこないました(室温は21〜23度でした)
@単セル放電器でそれぞれのセルを放電する
A単セル充電をおこなう(6.0A)
B1時間15分放置する(温まったセルが室温まで下がるのを待つ)
このとき1セルはそのまま部屋に。残りの2セルはプロトラックのCell
Warmingを使用して・・
30度に加熱する、40度に加熱する
最後の1セルを冷蔵庫に入れ、それぞれの温度を変えてみました。
C2分間追い充電をおこなう(6.0A)
D単セル20A放電し、データを取得
E1日インターバルをおき、@〜Dを繰り返す。ただしBの組み合わせは変える
これはセル1の放電電圧をグラフ化したものです。同じセルとは思えないほどの違いがでました。 青:冷蔵庫 冷蔵庫で冷やした場合(青線)には、放電が進み温度が上がってくるとそれに応じて電圧が上がるという結果を得ました。 放電開始時の温度を上げると放電初期の電圧が高くなることがわかります。ただし30度(黒線)と40度(緑線)を比べると放電時間に若干の差が見られます。 放電開始時の温度を上げると電圧は上がる。ただし放電時間は短くなる傾向 |
|
これはセル2の放電電圧をグラフ化したものです。セル1ほどではありませんがやはり同じ傾向が見て取れます。 緑:冷蔵庫 40度の場合、放電初期の電圧が上がっていますが放電時間が短くなっています |
今回の実験から放電開始時の温度は30〜40度弱が良いということがわかりました