充電器で設定可能な充電終始電圧の設定を変えた場合に放電データにどのような影響があるのか実験してみました。愛用のイーグルCDCチャージャー(Ver5.0)では充電を終了する電圧を設定することができます。これは充電中のピーク電圧からどのくらい電圧が下がったかによって充電を止めるために使われる設定です(いわゆるデルタピークカットってやつです)。CDCチャージャでは以下の範囲で終始電圧を設定することができます。
バッテリ種別
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最小値
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最大値
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備考
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ニッカドバッテリ
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3mv/cell
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20mv/cell
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1mv単位で変更可
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ニッケル水素バッテリ
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3mv/cell
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15mv/cell
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1mv単位で変更可
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僕は通常6mv/cellで設定しているので4セルバッテリの場合は6 x 4 = 24mvとなるのでピーク電圧から0.024V電圧降下したら充電が終了する設定になります。今回はこの値をもっと大きくした場合にどうなるかを確認してみます。今までよりも長く充電されるのでバッテリーの温度も上昇するはず。そこで今回はバッテリー冷却台で冷やしながら実験をおこないました。傾向をはっきりと見たかったので今回は20mv/cellの設定で4セルバッテリーをサイクル充放電してみました(4.5Aで充電、20Aで放電)。大丈夫かな〜?^^;;
充電容量(mahr)
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放電容量(mahr)
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充電に対する放電容量の割合(%)
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放電時間(秒)
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放電平均電圧(V)
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6mv設定のとき
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3874
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3469
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89.5%
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619
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4.337
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20mv設定のとき
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3904
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3478
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89.1%
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620
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4.260
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やはり充電時間が長くなった分、充電容量は若干多くなっています。しかし放電容量・放電時間はあまり変わらないという結果になりました。しかも放電平均電圧は下がってしまったのでメリットはあんまり無いようです^^;; やはりそうか。。
どうやら放電容量は変わらないようなので今度はやり方を変えて実験してみました。放電容量が3348mahrのバッテリを充電し、充電容量が3348mahrになったところで充電を停止し、放電してみました。
充電容量(mahr)
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放電容量(mahr)
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充電に対する放電容量の割合(%)
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放電時間(秒)
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放電平均電圧(V)
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サイクル放電
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3590
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3348
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93.3%
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597
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4.255
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3348mahrで停止
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3612
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3393
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93.4%
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605
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4.312
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3348mahrで充電を停止するつもりが、ボーっとしてて3612mahrまで充電しちゃいました^^;; しかし結果は各データともいい感じとなりました。今回の実験で言えることは。。
○ピークを超え、それ以上充電しても放電容量は変わらない。放電平均電圧は下がる傾向
○放電容量近辺で充電を止めた方が放電平均電圧は高くなる。
難点はそれぞれのバッテリーの放電容量を把握し、その分充電できた時点で充電を止める手間が発生することでしょうか^^;; かなり面倒。。
それぞれ一回しか実験していないので何回もやるとまた違った結果になるかもしれません(と、一応逃げをつくっておく ^^;;; )