サイトアイコン kimihiko-yano.jp

Team CRC Japan2015レポート(14)

Team CRC Japanのヤッキーさんより今年1本目のレポートが届きました。ハヤト選手のセットアップデータからセッティングの解説をしてくれた新しいスタイルのレポートです

全日本ではハヤト選手のメカニックも務めるヤッキーさんがどのような考えでセットアップしていくのかノウハウを惜しげもなく公開してくれています

*すべての写真はヤッキーさんのXti-WCです


皆さんこんにちは、Team CRC Japanのヤッキーです

ご無沙汰しておりましたが、今回は全日本選手権も間近に迫り参加する皆さんは準備に追われている頃だと思います。そこで少しでもお役に立ちたいと、今回はCRC Xti-WCシャーシの全日本選手権セットアップ情報をお届けします。

最初にお断りしておきますが、皆さんもご存じのように今年の指定グリップ剤が変更になり私達もどれ程の路面になるか解らないため、予測でのセット情報になるのでご了承願います。

 

まず下記のセット情報はクレストスピードウエイでのハヤトの最新セットシートです。まずは良く見て下さい。

○全体
ボディ=AMR
シャーシ=CRC Xti-WC
フロントタイヤ=GX35 41mm
リヤタイヤ=GX35  41.5mm
グリップ剤=スティッキー・フィンガーズ(日本仕様)
フロント10mm・リヤ全塗り
反応時間=フロントflash リヤ真空抜き60分
前後ホイール=フロント・ HR-38FLEX リヤ・HR-38FLEX
ギア比指数=スパー・Lee Speed 84ピッチ(125T)
ピニオン・Lee Speed 84ピッチ(33T)
指数・33.9

車高=およそ 前・3.2mm サイドリンクピロボール下・3.5mm
ボトムプレート前・3.5mmボトムプレート後ろ3.5mm
バッテリーポジション= 後ろ

○フロント
スプリング=[TCJ-039] (チームグレード)0.425mmモアソフト
キャンバー=約右1.2°左1.2°
キャスター=約6°(キャスターシム0.5㎜前1枚後ろ3枚)ノーマルシム 前1後ろ2
トー=0.5mmアウト
キャスターブロック=樹脂10°
リバウンド=約0.6mm
フロントロールセンター・アジャスター=2.5mm
フロントカーボン・トッププレート=あり
トレッド=167.5mm
サーボマウント=平置き前
サーボセイバー=キンブロースモール

○リア
サイドスプリング=モロテック mソフト
*外側穴使用リヤボトムプレートに触れる程度
フリクショングリス=Shur Lube#3(グリーン)
センターショック=ENCOREショック
ショックオイル=Team LOSI 37.5
ショックスプリング=  CRC3412(レート#12)
ダンパー長=62.82mm
アンテナポスト=トップデッキ・ショックマウント
リバウンド=ダンパー長で約1.5mm
リアトレッド=171mm

○メカ類
バッテリー=TRINITY ホワイトカーボン1S Li-Poバッテリー(7700mAh/100C)
モーター=TRINITY D4(進角30)
ESC=ブラックダイアモンド(オリジナルプログラム:詳細は前回レポートを参照のこと
別電=[laje-20249] DCブースター
サーボ=[KO-30114] RSx-12

 

では、これを元に個々に解説していきます

 

【タイヤ他】
●まずタイヤですが、今回も昨年同様GX35です。このタイヤは横方向のグリップ力は勿論、縦方向のグリップが良くクルマが前に出ます。フロントタイヤは若干引っかかり気味なんですがグリップが常設サーキット程上がらないと予測されるので前後このタイヤがお勧めです。

今年も私たちはこのタイヤしか持ち込みません。タイヤ径はF41.5mm・R42mm前後になると思われます。

*グリップ剤の反応時間ですがフロントタイヤはもっと長くなると思います。

 

●指数はコースが広いので35位

 

●バッテリーポジションは後ろになってますが前だと動きがマイルドになり、リヤタイヤのグリップ剤の持ちが良いためラップが安定します。後ろだとキビキビ動き蹴り出しも良いためベストラップが出ます。簡単に説明するとこんな感じですがポジションによって大きく変わるのでまずはどちらかに固定して他の部分をセットアップし最後に好みに合わせる変えてみる手順が良いです

 

【フロントセクション】

●ここで皆さんにお勧めしたいのがFスプリングのチームグレード0.425mmモアソフトです。このスプリングはハヤトを中心に数種類のスプリングを半年間かけてテストしやっと満足いく物ができた拘り抜いた絶品です!昨年発売した0.45mmよりソフトで奥でもあまり硬くならない仕様になってます。何故、このようなスプリングを開発したかと申しますとシャーシがWCになり剛性が上がったことで抜群の安定感があり走らせ易くなりました。その一方で若干アンダー気味な感じだったためこれまでより曲がるスプリングを求めたわけです。クルマの向きが変わるのが早くて尚且つハイグリップ路面でコケないスプリングです。全日本チャンプが開発したスプリングを是非使ってみて下さい!

もし、曲がり過ぎる場合はモアソフトではない0.425mmにすれば、入りも穏やかになります。全日本でもチーム全員0.425mmモアソフトを使います!

 

●一つお勧めなのがフロントロールセンターアジャスターです。これをロアアームとキャスターブロックの間に挟むことにより、ロールセンターが変わります。一見キャンバー変化量が変わるだけと思いがちですが、サスピンの高さが変わるのがミソなのです。クルマの動きがどう変化するのか簡単に解説しますと失速感がなくコーナー後半で曲がるようになります。ノーマルだとコーナー後半でアンダーになるので、コーナー脱出でインに入る過ぎるときはノーマルが良いです。

尚、ロールセンターアジャスターを入れる際には、キャスターブロック固定ビスを長い物に換える必要があるので注意して下さい。

 

【リヤセクション】


●サイドスプリングはフロントスプリングを0.425mmモアソフトに合わせ少し軟らかめが良いです。ASグリーン辺りがマッチすると思います。

●センターショックはノーマルのENCOREショックで蹴りが欲しかったら、ダイヤフラムにスポンジを小さく切って入れるかSilva Conceptsのダイヤフラム([SC428] HPS2ショック用ブラダー)にすると少しパッツン仕様になり味付けを変えることができます。

●ショックスプリングはCRCグリーン~ブラックで曲がりが欲しかったら軟らかく、蹴りが欲しかったら硬くです。

●オイルは#30~#40

●サイドチューブはShur Lube#3(グリーン)またはCRC#20000

●このクルマの特徴でもあるトップデッキ・ショックマウントは オプションパーツですが、クルマの動きを変えられる重要なパーツです。まず、ダンパーポジションですが基本ノーマルがベストです。 後ろのポスト位置は一番後ろか1つ前で固定して、前側のポストを移動させる事で動きが変えられます。簡単に説明すると、一番前(サーボホーンのすぐ後ろ)はシャーシ剛性が一番上がる為、フロットルONでの蹴り出しが良いです。ロール剛性も上がるため少しアンダー気味になりグリップの良い路面だとコーナー後半で引っ掛かり気味になります。パワーコントロールを上手く使えばキビキビとした動きになります。

私は写真のように1つ後ろにポストを立てた仕様が、動きもしなやかになり好みなのでこの仕様でいく予定です。(板は自分でカットしました)

 

【パワーソース】
●これは皆さんも体感していると思いますが

バッテリー TRINITY ホワイトカーボン1S Li-Poバッテリー(7700mAh/100C)

  モーター TRINITY D4

   ESC ブラックダイヤモンド

   この3点セットが最強だと思います!

 

 

以上、簡単なセット情報です。ストックの方もほぼ変わらないと思いますので、セットのたたき台として参考にしてみて下さい。

 

もし質問などありましたら会場でお気軽に質問して下さい。

チームオーナー :矢野

チームマネージャー :遠藤

ドライバー :ハヤト・ユウゴ・トヨキ・コウスケ

ドライバー&メカニック :徳留

メカニック&ドライバー :ヤッキー

パワーソース&タイヤマネージメント: 石岡(父)

 

最後に私たちTeam CRC Japanはスペシャルパーツなど使わず市販品のみでレースに挑みます。これはユーザーの方々と情報の共有を重視するためです。

 

では皆さん会場でお会いしましょう!


 

過去のレポートへのリンク

2015年
2014年 2013年 2012年 2011年 2010年
2009年 2008年 2007年 2006年 2005年

モバイルバージョンを終了