当店コースMRWと主催イベントKARP/EPS-Jで使用している計測ソフトが更新されました。今回はAMBデコーダが検出するトランスポンダーの信号品質に関するものです
AMBトランスポンダーが計測ライン(ループ)を通過すると下記データが接続されたPCへ送信されます
- トランスポンダー番号(TX)
- ヒット数(hits):ループを通過する間に受信された回数
- 信号強度(level):トランスポンダー信号の強さ
- などなど
またこれとは別にデコーダは5秒毎に計測ライン(ループ)のノイズレベルを計測し、それをLCDに表示すると共にPCへ送信してきます
最新版の計測ソフトはこれらの信号データの品質を監視できるようになりました。計測担当の方のヘルプ機能です。デコーダ設定画面で次のように設定します
これでいわゆる「トランスポンダーが弱い」ときに警告音でお知らせしてくれるようになりました。KARPでは土曜日の練習日に目視でやっていたことをソフトが手伝ってくれるようになります
AMB社のマニュアルではトランスポンダーの信号強度が次のようになることを推奨しています
- 100以上、なおかつノイズレベルより60以上高いこと
またヒット数は次のようになることを推奨しています
- 少なくとも10以上
1/12マシンの場合にはアルミシャーシを使い(信号強度低下要因)、速度が速く(ヒット数低下要因)、しかもトランスポンダーの搭載スペースがシビア(信号が弱まってしまうポンダー縦積みをすることも)なため練習のタイミングで信号品質を監視しておくことが経験上重要だと考えています。監視にひっかかった場合にはトランスポンダーの搭載位置を見直すなどのアドバイスができます
AMB社はマニュアルの中で計測ラインのノイズレベルを次のように規定しています
- 0 :計測ループが無い
- 10-30 :通常のノイズレベル
- 30-50 :ノイズレベルすこし高め
- 50+ :ノイズ多い。信頼性の高い計測ができない恐れ
計測の信頼性を担保するためにノイズレベルが40以上の場合にはトランスポンダーの信号強度がそれよりも60以上高いこと(=100以上)を求めています。例:トランスポンダーの信号強度が120ならノイズレベルは60以下であること
最新の計測ソフトではノイズレベルが常に表示されます。既定値を超えた場合にはお知らせしてくれるようになりました(ノイズが高くなっても計測が止まることは無い)
ノイズレベルは次のような環境で高くなるようです
- スピーカーが計測ループ近くにある
- 計測ループが不必要に長い
- 計測ループがクロスしてしまっている
- 計測ループ上に電源ケーブルや金属が横切っている
今回紹介した新機能を使いたくない場合には設定画面で初期値(0)を入れておくことで機能OFFにしておけます