前回までの記事でwindows PCにZround Suiteをインストールしました。その結果デスクトップには次の3つのアイコンができました
上から
Zround – Track Designer
Zround Manager – Championship
Zround – Race Manager
です。通常使用するのは下の2つ、Zround Manager – Championship と Zround – Race Managerです。もう1つのZround – Track Designerはレース運営には直接関係しないため説明はずっと後におこなうこととします
それでは通常使用する2つのソフトウェアの概要を説明します
1)Zround Manager – Championship
1つ目はチャンピオンシップ・マネージャーと呼ばれるものです。レースをおこなう日に使用します。起動すると次のような画面が表示されます
とてもシンプルな画面です。チャンピオンシップ・マネージャーはレースの管理をおこなうソフトウェアです。このソフトウェア自体はタイム計測をおこなわず、レースの事前準備と結果保存をおこなうという位置づけです。チャンピオンシップは複数のレースをまとめたシリーズ戦を意味します。例えば年間10回のレースをおこない、その結果で年間チャンピオンを決めるといった場合に使います
★ チャンピオンシップ・マネージャーでできること
— 複数のレースを1つのシリーズ(=チャンピオンシップ)として管理する
— ドライバー情報(名前やポンダー番号など)の管理
— ドライバーポイントを定義することができる(例:1位なら10pt付与など)
— チャンピオンシップの順位をポイントで管理できる
— 予備予選、予選、決勝レースそれぞれの時間設定やレース形式を設定できる
— 予選の組み合わせや決勝の組み合わせをコントルールできる
— 定義したレースを開始できる(レースマネージャーの起動)
— レース結果をデータベースに保存する(あとから閲覧・印刷可)
— 1日におこなう複数のレースを「イベント」として管理しレース日のタイムスケジュールを作成可
2)Zround – Race Manager
2つ目はレースマネージャーと呼ばれるものです。レースのタイム計測をおこなうソフトウェアです。起動するとこのような画面が表示されます。コース運営している方が毎日使用するものです
レースをこの画面からコントロールできます。レースを開始・停止したり順位の表示、各ラップの表示などこの画面をみるだけで進行中のレース情報を把握できます。レースの実況解説もこの画面を見ておこないます。このソフトウェア単体で草レースをおこなったり、練習日のタイム計測もこなす多機能ソフトウェアです
★ レースマネージャーでできること
— レースをおこなわない日(練習日)のタイム計測
— レースのタイム計測
— タイム計測デコーダとの接続
— タイム読み上げの設定
— 各種音声ファイルの設定
— ドライバー情報(名前やポンダー番号など)の管理
— レース結果の印刷
— 指定期間のベスト周回、ベストラップの表示
3)各ソフトウェアの関連イメージを理解するために
この時点では実際にソフトウェアを使っていないのでイメージが掴みづらいと思います。イベント、チャンピオンシップ、ラウンド、レース、ヒートがどのような関係性を持つのかまとめておきます
3-0)まずは1つのヒート(HEAT)を考えます。ヒートはレースを構成する1つです。例として3分間の周回レースを図にしてみました
3-1)ヒートが集まるとそれがレース(RACE)になります。一般的にレースは予選と決勝で構成されます
3-2)次にF1クラスのシリーズ戦レースを考えてみましょう。シリーズ戦とは複数のレースの結果から総合チャンピオンを決めるスタイルのレースイベントです。各レースを区別するためにそれをラウンドと呼ぶことにします。そしてすべてのラウンドをまとめてチャンピオンシップと呼びます
ラウンド1を第1戦、ラウンド2を第2戦と理解いただいても大丈夫です。
3-3)このサーキットでは同じようにツーリングクラスと1/12クラスの年間レースをおこなっているとします
3-4)各クラスのレースを同じ日におこなうとするとこのようになります。ある1日におこなう全体のレースをイベントと定義します
ヒートの集まり=レース
レースの集まりラウンド
その日おこなうラウンドの集まり=イベント
同一クラスのラウンドの集まり=チャンピオンシップ
今後ソフトウェアを使い始めたときにこの図をもう一度見返すとより理解を深められるはずです