Team CRC Japan2015レポート(20)




1/12界の世界遺産ヤッキーさんからチームレポートが届きました。今回も内容濃いめです


皆さんこんにちはTeam CRC Japanのヤッキーです。昨年12月に発売されたCRC Xti-WCは考え抜かれたシャーシデザインにより、抜群の安定感で狙ったラインを楽にトレースできるマシンに仕上がり、様々なトラックで良く走るのはユーザーの皆さんは感じていると思います。

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そこで、今回は「良く走る」を持続させるポイントをアドバイスしていきます。まず、サーキットでよく聞くのが

  1. 左右の車高が合わない
  2. クラッシュすると片巻きになる

という悩みです。この2点をしっかり治しておかないと走らなくなるので対処方法をお教えします。基本的に車高は

①フロントボディポスト下

②腹下(サイドリンク前側下)

③ボトムプレート前(サイドリンク後ろ下)

④ボトムプレートエンド

の4ヵ所で測ります。左右で車高が合わない原因はそれぞれ違うので順に説明します

 

①フロントが合わない場合

フロントの車高はウレタンバンパーを外しFスプリングのリバウンドやサスボールのガタなどを無くした状態でボディポスト付近を左右から測ります。この状態で0.3mm以上ズレてたら、ほとんどの場合シャーシ・フロント部分のねじれが原因です

これはフロントエンドプレートとシャーシがビスで固定されてるためクラッシュなどで、大きな負荷がかかると、この部分が別々に捻ってしまいます。これを防ぐ方法は簡単で、フロントエンドプレートの6つの穴がきつい箇所があれば少し大きくすれば解消されます。

4-40サイズのドリルが無い場合は2.8mmのドリルで代用可能なのでドリルがスルスル通るようにしてください。これでビスを通すときつきも緩くもない丁度いいクリアランスになります。

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②腹下(サイドリンク前側下)が合わない場合

この部分は先に説明した①とこの後説明する③・④が合っていればまず狂うことはないですが、もしそれでも車高が合わない場合はツイックプレートのポストビスを一度緩めて締め直せば修正できるはずです。

 

③ボトムプレート前(サイドリンク後ろ下)が合わない場合 & ④ボトムプレートエンドが合わない場合

この2点の車高ズレは皆さんよくあると思いますので詳しく書きます。まずこのクルマのリヤ車高調整はスライダーでおこないますがこの部分の調整が完璧でないと話になりません。後ろから見て4ヵ所のどのビスから絞め込むかですが、私は左下・右下・左上・右上の順で絞めます。この順番よりも肝心なのは最初に絞めるビスを絞め込むときにスライダーをしっかり押さえて締めるのがミソです。写真のように左右測りとりあえず、これで④の車高は合ったとします

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これを前提で説明を続けますと、④が完璧なのに③を測ると車高がズレてる???ってパターンがあると思います。この際左右で0.5mm以上ズレてたら、間違いなくモーターマウントが曲がってますので交換して下さい。マウントも交換してそれでも合わない場合はバックプレートのビスの絞め方が悪いのが原因です。

バックプレートのビスを1点だけ強く絞めすぎると、それにつられボトムプレートの前側が捻ってしまうんです。それを防ぐには4点を少しずつ絞め込むしかないのですが、現場で急いでる時などなかなか上手くいかないですよね?これを解消するお勧めの方法は下の写真のようにボタンビスを皿ビス(長さは1/2インチ)に交換する方法です。これによってバックプレートとの接触面積が減るため締め付けトルクに影響されにくくなります。これだと走行中にスライダーがズレない?っと心配される方がいるかも知れませんが、ビスをしっかり絞めておけば、走行中のストレスやクラッシュによるズレはないです。何よりも④の調整も楽になるのでこの部分が気になってる方は是非やって見て下さい。

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以上の点をしっかりやればまず修正可能かと思いますがそれでも合わない場合はモーターマウント固定ビスを新品に交換して下さい。稀に、皿ビスのテーパー部分が変形してたり曲がってることもあります。

私はkimihiko-yano.net販売のインチビスを使ってますがそのような不具合はないです。以上で車高が合わない場合の対策は終わりですがこれさえ確実にやっておけば、良く走る状態を持続できるので皆さん面倒だと思わないでやってみて下さい。

もう一つの【クラッシュすると片巻きになる】は上記の箇所が完璧なら大丈夫なんですが、他にも原因がある場合があります。これに関しては次回のレポートでお伝えします。

楽しみにしてて下さいね。


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