Team CRC Japan2007レポート(10)




2007年のサポートドライバー 福岡県 久間 さんから送っていただいたレポートを掲載させていただきます。
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 2007 サポートメンバーの久間です。前回はキングピンボールの紛失という恥ずかしい失敗で中断しておりました製作レポートの続きをお送りしたいとおもいます。
<前回のレポートは こちら
  
 キングピンボールが届くまえに、できる範囲で作業をつづけます。まずはアッパーアームからです。プロストラットサスペンションの場合、ヒンジピンを二分割されたキャスターブロックではさみこむためアッパーアームの穴を整形します。樹脂成型部品のため、ピンを通してみるとかなり窮屈なおさまりかたです。ミリサイズであればドリルの刃とリーマーで加工できるのでしょうが、インチサイズなので細くまるめた紙ヤスリを使って地道に加工していきます。このカテゴリーの車は神経質なほど、念入りに納得いくまでスルスルにします。
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この作業がおわればあとは組み立てるだけです。取説どおりに組み立ててフロントサスアッセンブリーの完成です。
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あとはリンケージでフロントセクションは完了となりますが、キット標準のボールエンドをボールにいれてみるとかなりのガタが出てしまいます。おまけにはめづらいので、ここは思い切って変更させていただきました。ボールエンドのガタとりはラジオペンチ等で軽くつぶしたりして調整は可能かとは思いますが、経年変化を考えるとある程度はじめからきちっとはまる物を使っておいたほうがよいかと思いボールエンドを吟味していきます。ツーリングカーなどの車格であればRPM社製、ヨコモHDタイプなどを使っていましたが1/12の場合クリアランスの問題から今回はアトラス4.3mmのボールエンドを使わせていただきました。このボールエンドにあわせるようにして、ボールのほうも選んでいきますがボールの高さが微妙に違ったりするので今回はキット標準の物を使用しました。
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あとははめてみて若干渋いくらいの組み合わせができたら、ボールエンドリーマーでスムーズに動くようにして完成となり
ます。
あとはメカを積んで完成となるわけですが、ひとつ問題が発生してしまいました。使用するモーターによってはリヤポッドのトッププレートをはずさなければ積み下ろしができません。これではポッドプレートのヘタリがでてしまいそうなので、少し加工します。
加工前のプレート
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加工後
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 写真のように少しだけ削ります。この加工後はモータープレートとしては使えなくなりますが、きちっと組んだリヤポッドの精度を維持するには効果的かもしれませんので自分のようにモーターを頻繁に積み下ろしされる方には参考になる加工かもしれません。
20070325-06.jpg
 メカをのせて完成です。見栄えがいいようにダミーバッテリーはRC3600HVをのせてみました。
 車ができた所で初走行となる訳ですが、サーキットに訪れたその日はなんと1/12のナイトレースが行われるということで内心エントリーしようか、どうしようか迷っていました。いずれにせよ、車をきちんと走るようにしなければならないので作業をすすめます。するとそこに「いつもレポート見てますよ。車できました?」と声をかけてもらいうれしいやら、恥ずかしいやらなんとも複雑な気持ちです。1/12の車に関しては時代遅れのノウハウしかもたない自分にとっては良いアドバイスがもらえるかと思いピットにお邪魔させていただき、いろいろとアドバイスをいただきました。(先生、いろいろとありがとうございました。)
 具体的には下記の項目についてアドバイスをいただきました。
 《その1....センターピボットの下にOリングをはめる》
   
   実際走ってみるとかなりのフラツキ感が解消されました。つかうOリングはかなり固めのものです。サイドスプリングだけのときよりキッチリとリヤポッドがセンターにもどってくるようになりました。
 《その2....ロールダンパーには固めのグリスを使う》
  
   キット標準のチューブルーブを使ったときは、はやめにリヤポッドが動いてしまうので固めのグリスを使うとフロントの動きとのちぐはぐさが消えていい感じになりました。この辺りはサーキットのグリップ等を把握しながら色々試していくといいかもしれません。
 《その3....フロントスプリングの長さ 》
   キットに入っているプロストラット用のスプリングはもともと自由長が短いので0.45mmだと動きすぎ、0.50mmだと曲がらないとの『先生』からのアドバイスでした。実際走ってみるとその通りの動きです。アソシの0.45mmをプリテンションかけて使っているということでショップに買いにいきましたが欠品中でした。そこでアソシより少し短いゼノン0.475mmと0.450mmを試しました。この辺りもいろいろいじってみるとおもしろいかもしれません。
 
  ただ、ここで気になってくるのがプリテンションの量です。キングピンの長さを固定してスペーサーで調整も可能ではありますが、自由長の違うスプリングをつかう場合は少しややこしくなりそうです。そこで基準となるキングピンの位置を設定しておけばセットアップの定量化と簡素化がおこなえるはずです。
   
20070325-07.jpg
画像左上のようにアクスルブロックにキングピンを差し込んだときがいちばんプリテンションがかかる位置なので、このときの長さをノギスで測り基準値とすることにしました。あとは使うスプリングをはめてキングピンの長さを変えれば実装基準値ができるのでフロントスプリングのセットアップには有効かと思います。
肝心のナイトレースのほうはといいますと、Bメインポールからスタートして2番手とレースを楽しんでいましたがゴール直前でミス...。Bメイン2位でした。これからもいろいろなレースレポート等を書いていきますのでよろしくお願いいたします。
  
                                                  久間 健一郎 
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